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帰るところなんて、どこにあるの? [癒しのエッセイ]

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オカリナぽーるです。

前回お約束していたエピソードについて
お話したいと思います。

************


ある人がいました。

もう
歳は70才を過ぎた人。

ある事情で
ふるさとから離れた遠いところで
40年以上過ごさなくてはならなくなり、

40年たって
何もかもをなくして、
名誉も信用も無くして、
自分のふるさとに40年ぶりに帰っていく人でした。

もう
ふるさとには
その人を知っている人はいませんでした。


帰る前の日
一人の青年が
その人にこんなことを言いました。


「本当にご苦労さんでしたね。
 あした
 お帰りになるんですね。

 つらかったかもしれませんが
 どうかお体を大切にして
 元気でお家に帰ってくださいね。」

 その人は、ぽそりとつぶやきました。
 「家は…ありません」

 青年は悲しくなりました。
 そしてこう言いました。
 「でも
  あなたを待っている人に 
  元気なお顔を見せてあげてください。

  奥さまやご家族に
  ただいまって言ってあげてください。」

 その人はつぶやきました。
 「妻は、なくなりました。
  家族は、いません。」


もう

帰るところもなくなって

待ってくれる人も誰もいないふるさとに



どんな気持ちで帰ればいいんですか?


帰って何かあるんですか?


きっとその人は
心で叫んでいたと思います。


でも
青年の言葉はそれで終わりませんでした。


青年は言いました



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