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「子守歌」のもう一つの意味とは [エッセイ一般]

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子守歌には二通りあることをご存知でしたか?
一つは、赤ちゃんや子供に歌ってあげるうた。
おねんねするときや、寂しくて泣いているときに
落ち着かせてあげる歌や、やさしく歌ってあげる歌。
でももう一つあるんですよ。

もう一つは
自分に歌ってあげる歌です。
ふるさと思うつらい自分の心に、
さみしく悲しい自分の心に
不安で寒い自分の心に
自分が歌い聞かせてあげて、
何とか生きて行くために歌う歌です。

高槻の子守歌の伝承


ここにあげた「高槻の子守歌」は
私の生まれ故郷 摂津の高槻に古くから伝わる歌で
中学校の頃、
国語の先生に歌い聞かせてもらいました。

オカリナで演奏したんですが、
演奏動画はこちらです。↓
https://youtu.be/uK_RLG2f7Y0

高槻の子守歌1.jpg

「朝の寒さにヨ~
 親だに子だにヨ~エ~
 ○○○○(忘れた)ほっこりと
 ありがたいヨ~エ~

 おかた怖いよ~
 闇より怖いヨ~エ~
 月の出る夜は ほっこりと
 ありがたいヨ~エ~」
(○○の部分は忘れてしまい、
 国語の先生も、もういないので
 ネットで調べてみましたが、ネットにも出てなくて
 わかりません ごめんなさい。)

 この歌は
 歌詞からも、
 音調からも、
 切なく辛いうたで、
 
 自分が生きて行くために自分に歌う歌です。

 近代以前のころ、
 「子守奉公(こもりぼうこう)」と言って
 貧しい農家の子どもが、暮らしを支えるために
 遠いところに奉公に出され
 そこの家の赤ちゃんを子守したり、
 家事を手伝って奉仕するということがありました。
 奉公に出されて働いているのも
 母恋しい年ごろの小さな子供でした。

 寒い朝に冷たい川の水で洗いものして
 手があかぎれで真っ赤になって
 痛くて辛くて泣いていたら
 「何泣いてんだい」と叱責されて
 自分がご主人の家の赤ちゃんをおんぶしながら
 その赤ちゃんのためにも、
 自分自身のためにも歌う歌
 それが「こもりうた」だったんです。
 
 本当なら 小さい自分自身が
 お母さんの愛情の中で子守唄を歌ってもらっても当然の年齢
 そんないたいけな子供が
 せめて自分のために歌う子守歌
 お母さん恋しかろう
 ふるさと恋しかろう
 
 それが「たかつきのこもりうた」です。

自分を癒すことの大切さ



 この歌は、現代にあって、
 子どもの頃の私自信を慰めてくれました。
 私は子守奉公には出されていませんが
 この歌を習って間もない中学のころ、
「いじめ」に遭って、学校にも行かず、
 家にもおらず、
 淀川の堤防で一日中過ごしながら
 この歌をオカリナで吹いていました。
 
 だからこの歌から私が伝えたいメッセージ
 それは
 「自分を癒してあげましょう」
 ということです。

 
こころの応急手当とは


 けがをしたときに、誰かがバンドエイドを貼って
 応急手当をしてくれるように
 傷ついた心には
 心の応急手当てが必要です。
 だれかが
 そのまま心を見てくれて「つらかったんだね」
 と言って抱きしめてくれることが必要です。
 そんな誰かにその場で出会えなかったら、
 自分が自分に言ってあげるんです。
 「つらかったよね。
  よくこらえてるね。」と。

「こころの応急手当」は、現代の社会では
特に重要です。
学校の先生だけでなく、周りに子供や青少年のいる大人、
いや、子どもだけではない。
ハラスメントが横行する、心の寒い職場環境でも、
高齢化している地域社会でも
特に重要であると私は叫びたい。

「たかつきのこもりうた」
久しぶりにオカリナで吹きました。

オカリナは
鈴木のぼるさんの作品
ひぐらしオカリナ 松虫モデル アルトCの
赤漆仕上げです。

この漆の香りをかいでいたら
自然に、日本の懐かしい哀愁が湧いてきて
「たかつきのこもりうた」を吹いて自分を慰めたくなるので
不思議です。

「高槻の子守歌」Youtube動画はこちらです。↓
https://youtu.be/uK_RLG2f7Y0




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