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コロナウイルスの時代の生活の悩み・不安の解決法(後編)~「たらい回し」を価値ある情報源に変える逆転の秘策とは [新型コロナウイルス暮らしの悩み]

今回の記事では、相談しても期待できる答えが返ってこなかった場合に、「たらい回し」と感じる現象を、どのように利用し、それをどのようにして有益なプロセスに変えていくのかを暴露します。ある思考とテクニックさえマスターすれば、「たらい回し現象」も、あなたにとって驚くほど有益な情報価値を生み出します。詳しくは記事の中で。

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「たらい回し」を回避する思考と相談の極意


これまでの記事では、質問上手になって相談し、
ポイントとなる情報を効率的に聞き出す極意についてお話ししましたね。
しかし、こうした相談技術を使っても、期待される答えが返ってこないことがあります。
その際に、ただ諦めるのではなく、質問を掘り下げ、
次にどこに相談すべきかを聞き出そうという内容をお話ししました。
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復習しますと、
相談前に、相談する先の対応範囲などを調べてあたりをつけ
質問や相談したいニーズをメモに書いておく

そして
相談の際には、そのメモを見ながら、限られた時間の中でも要点が分かるように
順序良く質問する。

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でも、期待通りの答えが返ってこない場合も、
感情的にならず
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それではどこに相談すればいいかなど、掘り下げる、
ということでしたね。
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でも、こういう事が数回続くと、
「これじゃあ、たらい回しだわ」と、
たらい回しにされている不安と不信が募るかもしれません。

しかし、ある思考を理解することで、
これは「たらい回し」ではなく、とても意味のあることに代わります。


「たらい回し」を回避するテクニックその1 状況の整理



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まず、相談していて、
これは「たらい回し」の状況になりそうだなと感じたとき、
その状況を、整理するのです。
整理するのに少し時間がかかる場合は、
沈黙していてもかまいません。

沈黙も大切なコミュニケーションなんだ。
5分くらいなら、少し黙って、
もしくは「ちょっと待ってくださいよー、えーっと、あーっと、うーっと」など
時間稼ぎをする。

そしてその間に、
たとえば次のような思考をして状況を整理する。

たらい回しになりそうな原因をざっくりと分析する。
例えば、
①  相談機関側の事情なのか
(例えば、専門家がいない、病室や医療器材などの設備不足、人手不足 など)

②  こちら側の事情なのか
(例えば、対象となる分野や地域が違う、先方の支援能力では難しいほど症状が重い など)

このように
相談自体の中で
自分も、相談員も困っている状況や、フリーズしている状況を整理しておくことは、
自分のためにも、
また、相談員がよいアイデアを思いつくためにも
非常に意味のあることです。

こうした分析に沿って、次は質問をするわけです。

「たらい回し」を回避するテクニックその2 質問をする


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このように状況が大まかに把握できたら、
「えーっと、
待たせて申し訳ありません。」
と、沈黙を破って、順序良く質問しましょう。

① の相談機関側の事情があるかもしれないこと対しては
例えば、
「今の現状の中で
環境や条件のそろった相談先はどこにあるんですか?
県内に、私のような相談内容で受け入れてくれるところはほかにありませんか?
もし、わからなければ、どういうところに聞いたら教えてくれますか?」

つまり、例えば(状況によりいろいろあると思いますが)
・ 今の状況で、設備やマンパワーがありそうなところ
・ 相談内容に応じた専門家のいるところ
・ 同じ法人の関連施設や協力病院はないか
などを、間を置きながら順序良く質問してみよう。                      

② の、相談している自分の側に事情があるかもしれないことに対しては、
例えば
「もしかしたら、私の情報不足からご相談が難しいのかもしれません。
どんな情報をお伝えすればいいですか?」
「もし私のケースが支援の対象じゃないのなら、
私のケースに対応できる相談先はどこにありますか?」

つまり、
・情報不足なら、何をさらに私はお伝えすればいいか?
・自分の住んでいる地域が違うのなら、私の地域の担当はどこか
・私の相談内容にマッチした分野はどの分野か
・内容がいろいろある場合、内容を箇条書きにし、それぞれに対応できそうな相談先を聞き出す

このように、整理して質問してみよう。

また、その相談機関や事業所で支援ができないとしても
何らかのアドバイスをいただけるかもしれません。
だから、その他、アドバイスはあるかを聞いておくことも大切。

また、即答ができず、検討や調査が必要な場合も多いものです。
そうした場合に、もし検討が必要なら検討後にあとで連絡を欲しいことを伝えましょう。
もしかしたら、より良い支援策が開けるかもしれないよ。

その際に、
いつまでにご連絡をいただけませんか?
ということをお伝えし、
昼間に連絡の取れる自分の連絡方法も伝えておき
(スマホがすぐに取れない場合は、留守電などを確認して折り返し電話することも。)
対応が延び延びになったりすることを防いでおく、
また、相談担当者のお名前をお聞きし、
次に連絡したときに話がスムーズに通じるようにしておくことが秘訣です。


「たらい回し」を回避するテクニックその3 次の相談先での展開方法



そして、
次の相談先を紹介してもらったら、
そこでも順序良く話をしましょう。

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まず、
最初に、先に紹介してくれた相談先と、
そこでの相談の経緯を簡単に説明しましょう。

例えば、
「〇〇(先の相談先)からご紹介いただきました。
こうこう、こういう理由で、先のところではご対応できず、そちらをご紹介いただきました。」

(場合によっては、先に紹介してくれた担当者が、事前に概要を連絡してくれる場合がありますが
それがない場合でも、
簡潔に最初に説明し、理解してもらうことで
相談の重複や、先に紹介してくれた相談先への「逆のたらい回し」を回避できます。)

そしてまた、メモを見ながら、次の相談先に順序良く話しましょう。

・相談したい内容の分野(例 自宅で介護している母のことです)
・状況の概要(短い1文で)
・今一番困っていること、助けてほしいこと
・その他困っていること、助けてほしいこと(簡潔に箇条分けして)
・今までに相談した相談先、同時に相談している相談先 (これを伝えることで、すでに相談して断られたところを取り次がれるなどの、無駄なやり取りを避けることができる)

そして
そこでまた断られても、「その2」のテクニックで、次の相談先を紹介してもらう。

こういう事が何回か続くとき
「たらい回しにされてるんだわ!」と
ふてくされた気分になるんだと思いますが

実は、思考と行動によって
これは非常に貴重なステップであることに気づけば、
あなたはすでに 「相談名人」です。

思考と行動によって「たらい回し」現象は質の高い情報を得るステップとなる



つまり、相談先で、対応できないといわれ、次々と相談していくことは
実は、「たらい回し」じゃなくって、情報収集のサイクルなんです。
このサイクルを重ねるほど、情報の質は高まっていきます。

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考え方の方向を変えることにより、
それは有益なものになるのです。
「たらい回し」というのは、マイナスの考え方であり、その思考から脱しない限り、
せっかく電話したり、足を運んだ行動を、自ら無駄な労力にしてしまいます。

しかし、視点を変えてみましょう。
一つ情報が得られたのです。
その相談先が、マッチしないこと、
その理由、さらにいろいろな周辺状況が
新しく得られたわけです。

つまり、相談して思った結果が得られなかったとしても

「それはより良い支援にたどり着くための
情報収集のステップなんだ。
相談員の方は、努力してくださったんだ。
その努力を無駄にせず、次につなげていこう。」

そう思考することにより、
あなたはマイナスと無駄のループから抜け出し
良い結果につながる「善因」を貯蓄することになる。

あなたの相談は
思考と行動により、意味のあるものに変わっていくんです。

点と点がつながる



ちなみに参考ですが
マッキントッシュのアップルコンピューターを開発した
故スティーブ・ジョブズさんは
スタンフォード大学の卒業記念スピーチの中で
「点と点がつながる」

という言葉を述べています

一見何の意味もないと思うような出来事と出来事があり、
その意味が分からなくても
未来で思い返すと
その出来事が互いにつながっており、
ああ、これらには意味があったんだなと、思い返されるということです。

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ジョブズさんは、学生時代、進級に失敗し学ぶ場を失ってしまい、ふらふらと歩いていた時に
カリグラフ(西洋の、特徴のある字を書くアート)の趣味の教室を見つけます。
何の目的もなくふらっと教室をのぞき、そのまま、一時期カリグラフを学びます。

あのとき
とんとん拍子で進級して、フラフラしていなかったら、
カリグラフに出会うこともなかったし、
そうしたら、今日のアップルコンピューターも存在しなかったと語っています。

つまり、
学生時代にはつらかった、進級できないという出来事、
そして、フラフラと歩いて何気なく出会ったカリグラフ
そのときは、何の意味もないと思っていた。

それが、
何年もたって
フォントという技術のひらめきにつながり
それが発展して、アップルコンピューターが創設されたというわけです。

だから、
失敗であっても
思うように事が運ばない状況であっても
何の意味があるのかと感じていても
これが、後になって何らかの結果に結びつく。
それが、今の時点では想像もつかなくても
結びついた未来に、ああ、あれはこういう意味があったんだと
わかる時があると思います。

だから
ガッカリするな。
あきらめるなよ!!

情報活動のサイクルとは



一般的に、新聞記者、社会学研究者、
さらに、刑事や省庁の情報担当者、企業の開発担当者など多くの専門家は、
一定のサイクルをもって、情報の質を高める活動をしています。

この記事では、
コロナウイルスに端を発した生活の悩みを相談するという主題なので
詳細の説明は割愛します。(また別の記事を書いて詳しく説明します。)

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概略はこの図に書いたとおりで、
何かに似ていませんか?

そう。
よく会社や企業で口を酸っぱくして言われる
「PDCAサイクル」に似てますね。
プラン(計画) ドゥー(実行) チェック(評価) アクション(見直し)
これを繰り返し、
上昇スパイラルに乗せていくことで、商品やサービスの質を向上させる。

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情報の質や正確性、利便性を高めていく活動も
こうしたサイクルで動いています。

だから、いろいろな相談先に相談し、
役に立つ情報を得ること、
また一方、支援してもらえないということ、
(つまり、利用できないということも一つの有益な情報)
これらは

あなたの行動の質を高めるサイクルなんです。

こうして
情報の質を高めていき、
有益な支援をゲットしようという作戦なのですが、

ネット世界にもリアル世界にも、
悪質な罠がはびこっています。
特に、心配と不安でこころが弱っているときは要注意です。

次回は、こうした悪質な罠を見抜き撃退するにはというテーマでお話しします。

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コロナウイルスの時代の生活の悩み・不安の解決法(中編)~相談しても期待どおりにいかなかったときにどうするか [新型コロナウイルス暮らしの悩み]

前回の記事では、メモなどに要点を書いたうえで、質問や相談上手になろうということをお話ししました。今回は、それでももし、期待通りの答えが返ってこなかったらどうすべきかについて、書きたいと思います。
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相談しても期待に応えてもらえなかった時の話し方のコツ



でも、
せっかく電話相談したのに、場合によっては
「当方では対応できません」などという答えが返ってくるかもしれない。
無気になって食いついたら、
相談を聞いている職員はかえって無表情になって
「当方では対応できません」と同じ言葉を繰り返すかもしれない。
それで
もしかしたら、
「ああ、相談しても無駄だった」
「結局どこも頼りにならない」などと心でつぶやいて
また一人で抱え込むという悪循環に陥ってしまいかねないんだよね。

あきらめず、感情的にならず、質問を掘り下げる



でも、
相談して期待通りの対応をしてもらえない場合でも、
「ああそうですか・・・」とあきらめちゃダメ。
「だめだ、こりゃ・・・。」とガッカリするのもやめよう。

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そして、感情的になるのも我慢しよう。
こういうとき、ともすると、「ううう」っとトーンが下がったり、
逆に、
「おえ、ちょっと待てよ、こっちは必死で相談してるんだよ!」など
逆上してキレたり、
横柄な口調や意地悪な口調になったりするかもしれません。
これをぐっと我慢して
(そう。ぐっと我慢するんだよ。(笑))

冷静に、質問を続け、うまく掘り下げていくことが大切です。

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感情的になったら、ろくなことがない(苦い経験から)



私がNPOのケースワーカーをしていた時の苦い経験があります。

私はかなり前、NPOで、
介護保険などの社会制度にうまく当てはまらない人
つまり、公的な支援の谷間にあって、助けてもらえずに困っている人を支援していたのですが、
そこで感情的になって苦い経験をしたことがあります。

個人情報の制限もあるので詳しくはお話しできませんが、

私の相談に対して、まるでシナリオを読むように「無理です」という病院のソーシャルワーカーに
いつしかキレていた苦い経験です。

キレているつもりはなかったのですが、
口調が意地悪になっていたり、
目つきが悪くなっていたんだと思います。

自分自身は見えないから、いつしかキレている姿も自覚できないのです。

NPOの事務所に帰って
主任ケースワーカーから注意を受けました。
「あなたの態度が悪いとクレームがあったわよ」

それで次のようなご指導をいただきました。

いくら正義の怒りがこみあげてきても、穏やかに、冷静に、温和に、
相手の言っていることをよく聞くこと。

「無理です」なら、なぜ無理なのか、
どういう条件がそろえばできるのかなど、
聞き取ること。

そこからまた情報が得られるでしょ。

社会を変えていくケースワークは
こころは熱く、でも言葉や態度は温和で冷静でなくちゃ。

そうしないと、
感情的になって関係が悪くなってしまうと、
つながりが築けないのよ。
とご指導いただきました。


(いまでは、
当時の私たちのような日本全国のNPOや篤志団体の積み重ねが実り、
法律が改正されたり、新しい支援制度ができたりして
公的機関も充実した支援に向けて努力するようになりました。
だからこそ、
困ったときは公的な相談機関に相談しようと言っているのです。)

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それにしてもあの時は
苦い経験をしましたが、
同時に主任ケースワーカーからの指導助言で多くのことを気づかせてもらいました。
だから私はアドバイスします。
期待できない答えが返ってきても
感情的にならず、意地悪にならず、

冷静に質問を掘り下げましょう。
じゃあ、いったい何を掘り下げるのというと・・・・

質問を掘り下げる内容とコツ



質問の掘り下げ方の内容とポイントとして
冷静になって、
口調やトーンもソフトに、

① ここで分からなくても、どこに聞いたらわかりますか?(連絡先も)
② ここでは、どこまでのことならできるんでしょうか?(対応の範囲)
③ できないことについては、どこに頼めばできますか?(他の支援機関・支援サービス)
④ 自分でするほかはない場合、よい方法や注意事項などアドバイスをもらえませんか?
⑤ いますぐ答えをもらえなくても、調べてもらったり、話し合ってもらって、あとで連絡を下さいませんか?(できれば「〇〇までに」連絡期日の約束も)

こういう内容を、次々に聞くのではなく、間をおいて
相談を聞く職員が考えるペースもあげながら、
ゆっくり順序良く問うわけです。

場合によっては、相談先の担当者が、話しながらひらめくかもしれません。
しかし、ひらめかなくても、多くの場合、適切な相談先を紹介してくれます。

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質問を掘り下げても答えが返ってこない場合



このように掘り下げても、まだ期待にかなう答えがない場合、感情的にならず、
感謝の言葉を述べて電話を切り、頭を切り替えて、
さらに適切なところに相談しましょう。

感謝の言葉と、苦労をねぎらう誠実な言葉は
とても大切です。

相談機関の方も人間です。
多くの相談にお疲れになられたり、ひらめきが鈍くならないように、
「ありがとう」の言葉でパワーを差し上げましょう。
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でも、こういう事が数回続くと
「たらい回しにされている」と感じるかもしれません。

しかし、ある思考を理解することで、
これは「たらい回し」ではなく、とても意味のあることに代わります。

次回は、何カ所かに相談に行って、どこでも納得できる答えがもらえず、
「これじゃあたらい回しだわ」と感じてしまったときの思考と実践について暴露します。

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コロナウイルスの時代の生活の悩み・不安の解決法(前編)~アイデアを引き出す相談のツボ [新型コロナウイルス暮らしの悩み]

私は社会福祉士として、介護のことや子育てのこと、障害のことなどの相談を受けてきましたが、今回の記事では、これまでの相談援助実践経験を振り返りつつ、コロナウイルス対策緊急事態宣言とその後の影響が長引くであろう社会問題の中にあって、相談する人の視点に立ってそのツボをお話しします。
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長期的なニーズを考え、相談上手になろう



前回の記事では、コロナウイルスによる社会問題を前にして、
私たちが心すべき3つのポイントについて、ざっくりとお話ししました。
一つは、一人で悩まないこと、
二つ目は、信頼のできる公的な相談機関に相談すること、
そして三つ目は、相談上手になろうということでした。

まず今回の記事では3つ目の、「相談上手になる」ための相談のツボについてお話しします。
そして明日の記事では、具体的な相談の実践を、
いろいろな分野での相談支援先の紹介も含めてお伝えしたいと思います。

コロナウイルス流行は、医療に関する問題だけではなく、
幅広い暮らしの悩みや未来への不安を生み出しています。
そして、この世界的なパンデミックに随伴してもたらされた、経済的変動は
私たちの生活を直撃し、
おそらく、医療的に感染の危機が去った後も、
長期にわたって私たちを苦しめるでしょう。

だから、相談ということには、
長期的なニーズに気づき、
積極的にいまの生活の問題に向き合い、
適切な支援や援助につなげていくという意義があることを
私たちは理解すべきだと思います。
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だから、これからも続く困難に対し、
その解決にあたって、より確実なアドバイスを得るために、
相談をする秘訣や考え方について考えましょう。


電話相談やメールをするときのコツ


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さて
「相談しましょう」と言われても、
「どう相談したらいいかわからないわ」
「何から切り出せばいいのかしら」

最初の一歩が分からず、
ついつい電話やメールの手が止まってしまうというのはよくあることです。
そこで、相談するときのコツに触れてみたいと思います。

あらかじめ、相談先の対応ジャンルを調べ、メモしておく


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相談先にはジャンルがあり、専門分野があります。
だから、
出来ればあらかじめ、
その相談先がどのような相談に乗ってくれるのかを調べ、
(もしくは市町村の総合相談窓口で、助言をもらい)

相談するジャンルとして
医療のことなのか、
生活費用のことなのか
子どもの就学のことなのか
介護のことなのか
仕事のことなのか
日本での在留資格のことなのか
その他
これらを明確にしたうえで、電話やメールでの相談先のあたりを
ざっくりとつけましょう。

細かく正確にする必要なんかないよ。
ざっくりでいいから
また、メモ書きは、自分が読める程度の走り書きでいい。
気軽にざっくりとあたりを付けましょう。

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また、そのうえで
① 今一番困っていること、緊急なこと、助けてほしいことは何か
② 急がないけれど必要なことは何か
③ そのほかに質問したいことの要点
に分けて

わかりやすく相談や質問ができるよう、メモ書きにしておきましょう。

そのメモをもって
相談電話やメールをする。

電話を受ける人も、声だけから話を聞かなければならないので、
内容は、ポイントがはっきりしていてわかりやすいほうが、
良いアドバイスを思いつきやすいということもあると思います。
(私自身、相談を受けながら思いつくということがよくあったから。)


質問上手になって、対話のキャッチボールをしよう



このざっくりした準備は、
「質問上手になろう」とよく言われていることに通じます。
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質問上手とは、
ただやみくもに聞くのではなく、
話のポイントをまとめ、そこに不足していることや
これが分かれば自分のニーズを満たすであろうことを
簡潔に相手に伝えることです。
それができることにより
相手からも伝えたいことを引き出すことができます。
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そして、自分の聞き出したいことと、相手が伝えたかった事がマッチしたら
「良い質問ですね」というコメントが返ってくるよね。
そうなると気持ちよくなって、
さらに質問を思いつく・・・(これ、私の悪い癖なんだけど)


つまり、
良い質問をして、相談相手の中にある宝箱から、
掘り出すように宝を引っ張り出すのが
この事前の、相談のポイントのメモ書きなんだ。
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相談の時、このメモを見ながら、
対話のキャッチボールの中でツボにはまる質問をしていこう。
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これがうまくいくと、
あなたと、相談相手の間で、意義のあるパートナーシップができ、
より良いアイデアがひらめくでしょう。
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また逆に、相談員からあなたに質問があるかもしれない。
その時も、簡潔に答えよう。
(もちろん、答えたくないことは答えなくてもいい。)

相談とは
ただ受け身で教えてもらうんじゃない。
一緒になって考えていく
これが実は 一番効果のある相談なんです。
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でも、
毎回、そううまく事が運ぶとは限らない。
やはり
期待どおりにいかないってこともあるものだ。

次回の記事では、
相談しても期待どおりにいかなかったときにどうするか
についてお話しします。


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新型コロナウイルスの不安と暮らしの悩み、生活ができない心配~一人で悩まないで [新型コロナウイルス暮らしの悩み]

新型コロナウイルスの不安が広がる社会では、病気自体の悩みや感染の不安のほかに、緊急事態宣言の継続等で長引く休業や休校、サービスの休止などが起こり、生活資金の問題、介護の問題、子育ての問題など、あらゆる暮らしの困りごとや生活の不安が出てきています。私の周囲ではオカリナ演奏家や音楽家の方々が多く、生計の柱が絶たれて困っている人も少なくありません。この記事からの連載で、暮らしの悩みや生活の不安への悩みなどを相談する相談先や、上手に相談するコツなどについて書きます。
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一人で悩まず相談上手になろう



困ったとき、悩みのあるとき、私たちはともすると、
どうしよう、ああしよう、こうしようと一人で悩み、
一人で思い込み、一人で狭い視野で決めてしまって、
詐欺や詐欺に近いアドバイスを信じてしまうなどの失敗に陥りがちです。
ここでまずお伝えしたいことは、
一人で悩まないこと、
そして、しかるべき信頼できる相談機関に相談することです。
(友達や親せきに相談するのもいいですが、責任のある相談機関に相談することが最も確実です。)

私は社会福祉士の一人として、相談援助をしてきましたが、
これからの連載記事では、
相談をする人の視点に立って
何もわからない状態からどのようにして相談したらいいか、
そして、限られた時間で効率よく助言を聞き出すには
どんなコツがあるかについて、書いていきたいと思います。
どうかあなたのお役に立てますように。

コロナウイルスに伴う生活の不安を乗り切る3つのコツ



まずは、コロナウイルスに伴う生活の不安を乗り切る3つのコツについてお話します。

まずは
1 一人で悩まない。
2 悩むくらいなら、信頼できる相談先に聞く。
3 そして相談上手になろう。
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これがあなたの生活の不安を軽減するのに役立つ3つのコツです。
今回はこの概略をお話ししますが、次回は具体的な方法をお話していきます。

一人で悩まない



一人で悩んでいると、
また、自分一人を悪者にしてしまうか、反対に他の人や会社に恨みを抱くということになりかねず、
こうなったらいいことは全くありません。
だからこそ、適切なところに相談することが重要です。(「適切なところに」の意味は後述します。)

よく、
自分がしっかりしていないから、こうなったんだと、
自分を責める感情が煮詰まってしまうことはよくあります。
しかし、生活の困難に陥っている自分自身を責めるスジアイは全くないからね。

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いいですか、
この生活困難は
社会問題です。
あなた自身の身の上に起こっていても、あなたの問題ではありません。

社会の問題が、自分自身の個人の上に噴き出ている現象だ。
社会の重荷が、あなたの上にのしかかっているんだ。
あなたは何も悪くない。

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よく、
公的な相談には、
「なぜもっとしっかりできなかったんですか」と言われるのが怖くて
行けないという声を聴きますが、

公的相談機関の職員にはそういう人は、まずいないから安心してください。
むしろ、大変な思いをしたあなたに共感し、ねぎらってくれると思います。

あなたは自分を責めるスジアイは全くなく、
あなたの暮らしを守ってもらう権利は当然ある。
これは日本国憲法の基本理念ですよね。

もう一度言いますよ。
コロナウイルスの影響であなたが生活に苦しむ状況に陥ったからと言って、
それはあなたが悪いのではない。
社会問題があなたという個人の上にのしかかっているんだ。
それを解決してもらう権利を、あなたも、わたしも、人権として持っているんだ。

また、一人で悩むと、不安と焦りが深層心理に蓄積し、
適切な判断の力が弱まります。
その結果、「思い込み」や「偏った判断」になりがちです。
特に、ネット上に氾濫している多くの情報には、ワナや、気づかれないセールスもあり、
悪い場合は「詐欺などの被害にあう」ということになりかねません。
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でも、必ず信頼できる情報源があります。

悩むくらいなら、信頼できる公的機関に相談する



次に、悩むくらいなら信頼できる相談機関に相談するということです。

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ネット上の、ワナや仕掛けの張られた情報には注意が必要とお話ししましたが、
一方で、ネット上にも、SNSの上にも、信頼できる、役に立つ情報が多くあります。
それは、公的機関や、公的機関からの評価を得た民間事業所の提供する情報です。

公的機関は
公的に認められた確実な内容を話してくれる(詐欺や売込みはない)
また、そこで援助が難しくても、力になってくれる他の公的機関や、
おすすめの民間機関を紹介してくれる。
公的機関は、「儲け」ではなく、しっかりした理念と倫理基準に基づいて対応してくれる。
たとえ匿名の相談であっても、あなたに対して責任があるから、いい加減なアドバイスはしない。

こういった安心があります。

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だから
相談先は、信頼のできる公的相談機関を選ぶべきであるというのが2つ目のポイントです。

もし、どこに相談したらいいかわからなくても
まずは、あなたのお住まいの市区町村の「総合相談窓口」に相談してください。
そこは、例えば大きな病院にある「総合診療科」とよく似たもので
あなたの悩みに、どの窓口に行ったらアドバイスできるかを専門的に考えてくれて、
さらに状況にマッチした窓口を案内してくれます。
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ジャンルごとの、相談先の探し方は、近日中に記事に書きます。

相談上手になろう



そして、相談に行ったら、
良いアドバイスをゲットできるように工夫しようというのが
3つ目のメッセージです。
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つまり、相談上手になって、いい情報を積極的に引き出すことです。

待ちの姿勢ではなく、
質問の達人になるのです。
聞きたいことを順序良く聞き出すってことですよね。
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一般に、相談を聴く側のカウンセリングやコンサルティングの専門家は
相談援助法をよく勉強するのですが、
利用側として相談する人はなかなか、整理して相談できず、
せっかくの時間と機械を無駄にしてしまうことが多いものです。

生きるってことは、愛だよ



この連載記事の最後に、あなたにぜひお伝えしたい言葉があります。
それは、

「生きるってことは、愛だよ」という言葉です。
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コロナウイルスの影響で、暮らし向きが大変で
心がクタクタになることが多いと思います。

でも
しっかり生きていきましょう。
それは、愛です。

私は、いつも必ず言い続けている言葉なんですが、
それだけ価値のある言葉だから、ここでもお伝えします。

私がホームヘルパーの時、
利用者であった90歳のご婦人が下さった言葉です。
「生きるってことは、愛だよ。
愛に格好も、体裁もないんだよ。
もし余命の少ない短い命でも、
また、100歳になっても生きなくっちゃいけない命でも
あなたの命
あなたしか生きられない。
誰も代わりに生きられないんだよ。
そんなに大切なあなたなんだよ。
だから
このいのち
生きて
生きて
生き抜こうね。
それが、
愛だよ。」

この言葉を
オカリナ演奏とともに動画にしました。
ぜひご視聴ください。
私が心を込めて、
大阪のオカリナ作家 坂東正裕さんの手作りの「颯オカリナ」
ピッチの違う3本のオカリナを吹いて一人で三重奏をした動画です。
https://youtu.be/CKLFiSBsMfA


この次の記事では
「相談する人」「相談先を利用する人」という視点に立って
上手に相談し、限られた時間で、効果的で適切な情報を聞き出すテクニックについて
お話しします。

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